ギター講座

【VUメーター】オーディオマニア必須アイテムを自作する【1】

シビアな話が続いたので、今日から久々の工作教室の再開です。
今日から、簡単にできる『VUメーター』の製作レポートです。
基盤完成品を使いますので、メーターとINジャックのハンダ付けだけですから、初心者でも安心して製作できます。

VUメーターとは

テープレコーダーを使ったことがある年代の人なら、知っていると思います。
録音や再生の音量(レベル)をモニターするためのメーターです。
デジタル機器が全盛の現代では、ファイルに保存やコピーをするだけで完結しますから、現在の10代の人たちには「録音レベルを調整してリアルタイムで録音する」という作業は理解できないかもしれませんね。
録音とは、「入れ物の中に水を入れる」のと同じ作業です。
多すぎれば水はこぼれてしまいますし、少なすぎると足りなくなってしまいます。
それと同じで、録音に関してもレベルが大きすぎるとオーバーして音が割れてしまいます。
こぼれた水が元にもどせないのと同じで、一度、音が割れてしまったら元に戻すことはできません。
逆にレベルが小さすぎるとボリュームを上げなければならず、そうなると再生機器自体が発するノイズも大きくなってしまうので、「質が悪い音」になってしまうのです。
ですから、適切な音量で録音してすることが重要なのです。
これをチェックするのが、レベルメーターです。

昔は針式のメーター(VUメーター)しかありませんでしたが、LEDが開発され、低コストのLEDメーターが使われるようになって一般家庭からVUメーターは姿を消していきました。
しかし、現在でもレコーディングスタジオや放送局などのようなレベル管理が必要な現場では、VUメーターは欠かすことができないアイテムなのです。

なぜ、この時代にアナログ?

プロがVUメーターに固執するのは、視認性が良く、レベルをイメージしやすいからです。
そんなこと言われても、音響屋さんでなければ、チンプンカンプンでわからないですよね。

では、身近なものに置き換えて説明しましょう。
例えば、時計です。
近年はデジタル表示の時計が主流ですね。
安く作れますし、数字で表示されますから読み取りの誤差もありません。
でも、アナログ時計も健在です。
アナログ時計に慣れている人は、9時50分のことを10時10分前と言ったりします。
このような発想は、デジタル時計しか知らない人にはできません。
アナログ時計の場合は、見た瞬間に「○○時まで、あと何分」ということがイメージしやすいのです。

自動車やオートバイのスピードメーターやタコメーターが全てデジタル化されないのも、速度や回転数をイメージしやすいからではないでしょうか?
カー用品では、デジタルでわざわざアナログを真似た表示をさせるメーターもあるほどです。
このように、デジタルが主流になった現在でも、アナログへのニーズは健在なのです。

VUって何?

さて、先ほどから「VU(ブイ・ユー)」という言葉を連呼していますが、これについてお話ししておきます。
VUとは(Volume Unit)の略で、音量の指標を意味します。
メーターに刻まれた目盛の単位はdB(デシベル)であって、VUは単位ではありません。

目盛は黒と赤で色分けされており、1時方向を境に左側が黒(-20~0)、右側が赤(0~+3)と表記されています。
エンジンのタコメーターのような感覚で見れば良いと思います。

dB(デシベル)とは?

dBに関しては、キチンと話をすると長くなりますので、簡単にお話しします。
dBは、ニュースなどで「オスプレイが普天間上空を通過して、80dBの騒音がありました」というような使われ方もある一方で、VUメーターやミキシングコンソールのチャンネルフェーダーに刻印されているdBもあります。
両者は同じdBですが、同じ土俵で考えると頭の中が混乱してしまいます。
私は、専門学校の講義で「音の大きさのdB」と「電気のdB」というようにカテゴリー分けをしたうえで、学生達に説明しています。

その上で、ここで取り上げているdBは、電気のdBであることを理解して下さい。
VUメーターの目盛の黒と赤の境目に「0」という数字が刻印されていますが、メーターの針がこの位置を指した時のレベルが「0dB(ゼロ・デシベル)」と言います。
これが基準レベルで、0dBを指した時の電圧を0.775Vとなるように、世界中のスタジオ機器は調整されているのです。
この「0dB=0.775V」という電圧は世界共通の規格で決まっているので、世界中のCDやDVDを再生しても音量差を感じることなく楽しむことができるのです。

理解にしくいと思いますので、身近な例に置き換えて説明しますね。
1cmって、日本でも外国でも同じ長さですよね?
1gって、世界中、どこでも同じ重さですよね?
それと同じことなのです。
これが、世界統一規格なのです。
統一規格があるから、輸出や輸入をスムーズに行う事ができるのです。
それと同様に、統一規格に基づいてCDやDVDが作られていますから、世界中の作品を同じプレイヤーで楽しむことができるわけです。
この統一規格が無かったら、「アメリカのCDは音がでかいけれど、韓国のCDは音が小さい」という不便な事態になってしまいます。

VUメーターを作ろう!

ここまで、VUメーターについて色々とお話をしてきましたが、VUメーターはアマチュアのオーディオ愛好家の間でも人気があるようです。
CDや配信が全盛期の現代において、アナログレコード派の愛好家が多いことからみても、未だにVUメーターのニーズがあるのは納得できる現象だと思います。
と言っても、プロ用のシビアなものは正確までは必要ないようです。
プロ用は10万円近くもする高価な物なので、見て楽しむインテリア的な利用目的の安価な製品が販売されています。
それでも、ケース付きのキットで1万円以上しますから、メーターと基盤だけを購入して自作することにしましょう。

今回は、某オークションサイトで購入しましたが、amazonでも同様の物が販売されています。


では、次回からアマチュア品質ですが、VUメーターの製作を開始してみたいと思います。