さて、いよいよハンダ付けを始めることにしましょう。
本当は、テスターなどのチェック器具もあったほうがいいのですが、今回は省略します。
コテ台を用意する
ハンダ付けを始める前に、コテ台を準備しましょう。
スポンジ部分に水を入れておきます。
水に浸したスポンジは、コテ先の汚れを落としたり温度を下げるために使いますが、私の場合は音素調整機能付きハンダゴテとステンレスたわし風のコテ先クリーナー付コテ台を使っているので、ほぼ必要ありません。
でも、一応、水を入れておきます。
水を入れると、スポンジがどんどん膨らんでいきます。
トレイの底で干からびていたスポンジですが、水を入れるとグングン膨らんできて、あっというまにトレイに一杯まで膨張しました。
コテの電源を入れる
コテ台の準備ができたので、ハンダゴテの電源コードをコンセントに刺します。
おおっ!青色のLEDが点灯しました。
すると、1分も経たないうちに、LEDが消灯しました。
どうやら、このLEDは加熱過程で点灯するようです。
シールドの外皮を剥く
シールドコードの外皮部分を剥きます。
人によって方法は異なりますが、私の場合はコードの先端3cmくらいを中心に「への字」に指で折り曲げて、外皮を伸ばした状態でカッターの刃を押し当てるという方法で外皮に切れ込みをいれます。
この際、カッターの刃をギコギコやってはいけません。
鋸引きのように刃を動かすと、中のシールド線を切ってしまいますので、カッターの刃を押し当てるだけで十分です。
切り口から、中のシールド線が見えればOK!
少しずつ場所を移動して切込みを入れていきます。
切込みが一周して繋がったら、外皮を引っ張ればスルッと外皮だけが抜けます。
次に、網状に編まれているシールド線をほぐしていきます。
ボールペンなど先の細い物をシールド線の網目の隙間に突っ込んで、ひっかけてほぐします。
この際、先端部分からほぐしていくのがポイントです。
いきなり下からほぐしていくと、シールド線が絡まり「毛玉状態」になってしまいます。
焦らず、上(先端)から確実にほぐしていきましょう。
シールド線がほぐれたら、芯線の皮を剥きます。
外皮を剥くときと同様に、カッターの刃を押し当てて徐々に切れ込みを入れていきます。
こちらも一周繋がったら、引っ張って抜きます。
外皮が剥けたら、芯線、シールド線をそれぞれヨジってハンダで固めておきます。
線にコテ先を当てておき、ハンダを触れると、ハンダが溶けて勝手に線に付着していきます。
この処理を先端から根元まで、しっかりと施します。
ここを中途半端に行うと、コネクターにハンダ付けする際に、線がほどけて失敗してしまいますから、丁寧に行ってください。
ハンダ上げが終わったら、線とコネクターを照らし合わせて、不要な長い部分をカットしておきます。
コネクター部分の準備
フォンプラグの場合、外側のカバー部分がプラスチック製のものとスチール(金属)製のものがあります。
プラスチック製のプラグは、落としたり踏んづけたりすると割れてしまいますので、避けた方が良いでしょう。
又、スチール製の物を使っておけば、プラグ部分までしっかりとシールドされるので、ノイズ対策に有利になります。
フォンプラグをバラすと以下のようになります。
コネクター部分とカバー部分、芯線とシールドがショートしないようにする絶縁チューブの3つのパーツから構成されています。
カバー部分と絶縁チューブは先に通しておく習慣をつけておきましょう。
後から、通し忘れに気が付いても手遅れです。
その場合は、コネクターを外してやり直しになりますから悲惨ですよ!!
いよいよハンダ付け
芯線、シールド線のどちらから取り付けても構いません。
プラグに取り付け用の穴が開いていますから、そこへ線を通してコテ先を当てハンダを触れさせます。
ハンダが溶け始めたら、3秒ほどでコテを離して冷えるのを待ちます。
作業のコツは、コネクターを固定して行う事です。
一番、手っ取り早い方法としては、エフェクターのINかOUTジャックにプラグを突っ込んだ状態が簡単でお勧めです。
芯線、シールド線のハンダ付けが終わったら、「かしめ」部分をペンチで曲げて、線を固定します。
絶縁チューブをかぶせ、カバーを取り付けたら、片側が完成です。
本来なら、この時点でテスターを当てて「導通チェック」をおこない、問題なければ反対側の取り付けとなります。
反対側も取り付けたら、完成です。
ギターとアンプを繋げて音が出れば、全工程の終了となります。
お疲れ様でした!!