音響

【エフェクター自作講座】シールドについて知ろう【基礎知識3】

【エフェクター自作講座】ハンダ付について知ろう【基礎知識2】ハンダ付で失敗する要因は温度管理です。ハンダを溶かすコテの温度は250℃が基本。それより高くても低くてもいけません。又、コテ先の汚れも失敗のもとです。ハンダゴテの基本を押さえれば、ハンダ付は難しくありません。温度調整機能付きハンダゴテとコテ先クリーナーがあれば失敗を大幅に回避できる!!...

ハンダ付セット到着!

このブログを書くにあたって、ハンダゴテなどの工具を一新しました。
やっと揃いましたので、お披露目です。

左側から、ハンダゴテ、コテ台、ハンダ吸い取りセットくんです。
今回、ハンダゴテを温度調整機能付きにすることでコテの温度管理が正確になったので、コテ先の掃除器も水を使わないステンレスたわしのようなものが付いたコテ台にしました。

従来の水スポンジも使えるので、初心者からベテランまで使いやすいコテ台だと思います。
自重がありコテを置く部分が筒状になっているので、簡易式や安価なコテ台にありがちな電源コードの重みでコテが台から落ちるというような心配もありません。

ハンダ吸い取りセットは、ハンダ吸い取り器(俗にいうスッポン)と吸い取り線のセットで1,000円以下とリーズナブルな商品ですが、スッポンは軽くてチープ感は否めませんので、「お試しセット」だと思って下さい。

ハンダ作業には、この他にニッパーやラジオペンチ、カッターなどが必要になります。

ラジオペンチやカッターは100均のものでも問題ありませんが、ニッパーだけはきちんとした物を買いましょう。
100均のニッパーは切れ味に劣るのでケーブルの切断に力が必要になりますから、細かい作業に向いていませんし、1日使っていると、手のひらが痛くなってきます。
又、耐久性も良くありませんから、すぐに切れ味が落ちてきます。
ですから、ラジオペンチやドライバーなどは100均でも構いませんが、ニッパーだけは工具店やホームセンターで、しっかりしたものを買うことをお勧めします。

楽器用シールド線だけがシールドじゃない!!

ギターやベース、シンセなどの電気楽器を演奏する人は、楽器とエフェクター、アンプを繋ぐコードのことを「シールド」と言います。
これは、これらの楽器を販売する販売員さんも同じです。
でも、本来「シールド」という言葉は、楽器用の音声ケーブルを指す言葉ではなかったってご存知ですか?

シールドという言葉は、楽器以外にも聴くことがありますね。
SFアニメなどで「防御シールド発動!」なんていうセリフを聞いたことがありませんか?
この場合のシールドは、外部からの攻撃を守ってくれる「盾」の役割を言います。

楽器用シールドコードのシールドも、これと同じ意味なのです。
しかし、この場合、銃弾やミサイルから守ってくれるのではなく、ケーブルに混入する電気的なノイズの進入をブロックしてくれるという意味でのシールドです。

ケーブルにノイズが混入するとは?

ギターとギターアンプをシールドでつなぐということは、ギターの音をギターアンプへ送る通り道を作るということです。
それは、蛇口からホースの中を水が流れていくようなイメージです。
その際、シールド線の傍にスマホなどの電気的なノイズの発生源があると、ギターの音にノイズが混ざってしまうのです。

そこで、音声信号を伝達する芯線を網線で包んでアースに落とすことにより、外部からのノイズを防ぐ構造になっているケーブルを「シールド線」と言うのです。

写真は、プロ用のマイクケーブルです。
こちらは、青と白の芯線が各2本ずつ、合計4本の芯線がシールドで包まれているので、「4芯シールド」と言います。

このマイクケーブルに使われる線も「シールド線」です。
ですから、楽器などで使われる「シールド」以外に、マイクケーブルやその他音声ケーブルのように芯線を網線で包んだ構造の線は、すべて「シールド」なのです。

従って、「シールド」と言うと、本体はケーブルの構造を指す言葉なので、我々、音響スタッフは、楽器用ケーブルのことはシールドとは呼びません。

シールドに限らず、先端についているコネクター部分を呼ぶ場合が多いので、音響スタッフの間では「フォンケーブル」や「フォン→フォン」とか「47→47」と呼んでいます。

こんな話をしていたら、またまた、お時間となってしまいました。

だんなぽん
だんなぽん
次回こそは、ハンダ付の話に進もうと思います。