2019年の仕事始め、医療始めを無事済ませてホッと一息。
ハンダ付の話を続けようと思ったのですが、amazonで購入したグッズがまだ到着していないので、今日はギターメンテナンスのお話しです。
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年末に拾った昭和のアコギ
年末の大掃除シーズンの際に捨てられていた、昭和演歌を彷彿とさせる鉄弦ギターのリペアについての続編です。
取りあえず、拾った当初よりは格段に弾きやすく音程も安定させることに成功しましたが、もっとしっかり調整してあげれば、更に使いやすい楽器になると思います。
そこで今回は、再度、調整することにしました。
その一つ目は「ペグ」です。
オリジナルのペグに油をさして回りやすくしましたが、それでも弦を巻く際には力が必要になります。
スムーズに回るようになりましたが、いざ弦を張ってチューニングする段になると、かなり力を入れなければ巻き上がりません。
ギア比が悪いのか、ガタついているのか?原因は分かりませんが、ペグを交換した方がよさそうです。
クラッシックギタータイプの縦型のペグは、軸の間隔が合わない事があるので「現物合わせ」をしなければ合わない可能性があります。
そこで、1弦ごとにバラバラになっているペグを探しました。
但し、クラッシックギターのようなプラスチック軸のものではいけません。
ネットで探すと、すぐに手頃な商品を見つけました。
早速、古いペグを外して合わせてみます。
思い通り、ピッタリといい感じで収まりました。
取り付け穴の位置が違うので、古い方の穴は爪楊枝で塞ぐことにします。
タイトボンドを塗った爪楊枝をハンマーで打ち込み、残った部分をカッターで切り取りました。
今回取り付けるペグの穴は埋めた穴とは異なる位置なので、ボンドが固まるのを待つ必要がありませんから、このまま取り付け作業を続行します。
見事にはまりました。
次は、ナットの溝切で失敗した部分の修正です。
6弦だけ深く削りすぎて、解放弦がシタール状態です。
まず、この溝を埋めなければなりません。
牛骨ナットの端材を削っておいた「骨粉」にエポキシボンド(A剤とB剤を混ぜるタイプの接着剤)を混ぜてパテを作ります。
爪楊枝を使ってパテをナットの溝へ押し込み、硬化するまで待ちます。
念のため、2日ほど放置しておいたら、バッチリと固まりました。
再び、ヤスリで溝の切り直しです。
今回は、やりすぎることなく、バッチリと調整できました。
見事に復活したKAWAIの鉄弦ギターは、ショートスケールと小ぶりなボディで、こじんまりとした可愛らしい音を聞かせてくれます。
7千円で作ったストラト
実質の出費が2千円で組みあげたストラトですが、チューニングが安定しません。
ナットとストリングスガイドの摩擦抵抗が大きいようです。
ここに潤滑油をさせばスムーズに弦が動くので、チューニングは安定するはずです。
しかし、通常の潤滑油(ミシン油や556など)を使うと弦が死んでしまうので、これらはNGです。
フロイトローズが開発される前までは、トロンボーン用のスライドグリスが良いというウワサがあり、私はYAMAHA製のグリスを使っていました。
アーム付ギターのチューニングを安定させる方法として、フロイトローズを使いのも有効なのですが、このギターのコンセプトはリッチー・ブラックモアやイングヴェイ・マルムスティーンのようなスキャロップドネックなので、チューニングロックは採用したくありません。
数十年ぶりにスライドグリスを購入しようとネットを見ていたら、ちょうど良いアイテムを見つけました。
今回は、こちらを使ってみましょう。
グリスを爪楊枝の先に少しだけ付けて、ナットの溝とストリングスガイド部分に塗っていきます。
その後、チューニングを合わせてから、1分程度アーミングをして、再度、チューニングします。
すると、どうでしょう!?
ナット部分で鳴っていたギシギシ音がしなくなりました。
チョーキングをしても、アームダウンを1回すれば、元にもどります。
これで、かなり使いやすいギターになりました。