今回はポリテクセンター(職業能力開発促進センター)という、公共職業能力開発施設について紹介します。
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ポリテクセンターとは?
ポリテクセンターとは、国に代わって独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が日本全国に設置・運営している施設です。全国に63施設あります。
こちらの施設では、求職者や在職者を対象にした短期間の職業訓練(普通職業訓練と高度職業訓練)を行なうことができます。
ポリテクセンターで受講する場合、給付金の残日数に注意!
雇用保険受給者の場合、この施設で訓練を受けている期間は、雇用保険の受給期間が延長されるのですが、原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられないようになっています。
訓練コースの入所日は学科によって異なり、溶接技術科などは3か月ごとに入所月が設定されていますが、デジタルものづくり技術科の場合、4月と10月が入所月になっているので、タイミングが合わないと訓練給付延長ができないケースもあります。
なお、職業訓練の合否は、給付日数の残りが多い人が優先されるとのことです。ギリギリの応募だと落選してしまう可能性が大きくなるという点もご注意ください。
職業訓練受講の流れをシュミレーションをしているブログなどでは、退職前に希望の職業訓練コースの受講募集及び受講開始日を調べておき、給付金の延長が受けられる時期を狙って退職しましょうとあるのですが、ハローワークへ行く機会なんて失業してからの人がほとんどですし、会社都合でクビになった場合、失業状態が唐突にやってくるのでなかなか厳しいかもしれません。
給付金の残日数が足りないのに乗り切った方法とは?
【注目!】職業訓練を受けたいけど残日数が足りない・・・わたしはこうして乗り切った!
こちらのブログの方は、給付金の残日数がギリギリだったのですが、給付期間中に4時間以上のアルバイトを20日間以上していたおかげで、所定日数をクリアしていました。
というのも、失業保険というのは、失業状態になければ給付されないものだからです。
4時間以上バイトした日は失業状態ではないとみなされ、支給が延長されたのです。
この方法を利用すれば、入所月がだいぶ先の講座でも給付金の延長を受けながらポリテクセンターで学ぶことができる可能性がでてくるのですが、給付延長の目的だとあからさまにわかると問題視される場合もあるほか、最寄のハローワークや担当者によって対応が異なる場合があるのでご注意ください。
ちなみに、給付金日数問題をクリアしても、肝心の試験や面接に落ちてしまっては元も子もありませんし、デジタルものづくり技術科の場合、年に2回しか入所月がないので、1度落ちてしまうと給付金を貰いながら学ぶというのは難しくなりますので、筆記問題の参考例などを参考に予習はしっかりしておきましょう。
ポリテクセンター応募から訓練開始までの手続きの流れ
応募資格はハローワークから受講指示又は推薦を受けられる方が対象となります。科目によっては年齢制限が設けられているものもあります。
- 訓練コースを選択します。募集期間中は訓練コース説明会が催されていますので参加しましょう。
- 最寄りのハローワーク窓口へ相談のうえ、入所願書及び受験票、写真1枚を希望される訓練コースの応募期日までに住所地を管轄するハローワークへ提出して下さい。
- 筆記試験と面接を受けます。
- 選考結果は、合否ともに合否発表日に受験者全員に郵送されます。
- 合格者は入所日より訓練開始となります。(訓練開始日は入所式及びガイダンス)
ポリテクセンター受講要件
受講要件は、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
※受講希望者が多数の場合は受講要件を満たしていても受講できないことがあります。
- 訓練コースに関連する職種への再就職を希望されている方
- 訓練内容を理解するとともに受講熱意のある方
- 訓練内容を理解するために必要な基礎学力のある方
- 訓練コースの受講・修了に支障(健康状態・受講態度・協調性等)がない方
筆記試験は、訓練内容を理解するために必要な基礎学力や安全上求められる注意力を確認するため、言語・文章力/計算力/形状把握力/安全に係る注意力の分野から出題されます。