ギター

【エレキギター基礎講座その3】ストラトキャスターの調整方法!

昨日はストラトキャスター(以降、ストラトと略します)のトレモロアームについてお話ししました。
今日も、その続編です。
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トレモロユニットを使わない人の調整法

ストラトはシンクロナイズド・トレモロユニットが付いているモデルが主流ですが、「ハードテイル」と呼ばれるトレモロユニットが付いていないモデルもあります。
「俺は絶対にアーム(トレモロ)は使わない!」という人は、最初からハードテイルのストラトを買えばいいのですが、なかなか楽器屋さんで見つけることができません。

だんなぽん
だんなぽん
旦那ぽんが製作中のハードテイル版のストラトです。

ですから、アームを使わない人でも、シンクロナイズド・トレモロユニットが搭載されているストラトを選ばなければならないことが多いのです。
まして、初心者の人がエレキギターを買う場合は、アームやらトレモロと言っても理解不能ですから、選択の余地はありません。

私が言うまでもありませんが、ストラトはアームが無くても十分に魅力的な楽器ですから、アームを使わない人は使わないなりの調整をすればよいのです。

昨日、説明しましたように、ストラトのトレモロユニットの安定は、弦の張力とボディ裏に張られてバネの張力のバランスですから、弦の張力が変わってもブリッジが動かなければいいわけです。

【調整法その1】

裏のバネを5本全て取り付ける。
こうすることで、バネの張力はグンとあがります。
又、バネの硬さにもいくつか種類があるので、硬いタイプのバネに交換するのも有効です。

【調整法その2】

ブリッジと反対側のバネをひっかけている部分(スプリングハンガー)を固定しているネジを目一杯、時計方向に回して締め込みます。
すると、スプリングハンガーとブリッジの距離が離れるので、バネが伸ばされることになりますから、バネの張力が増すのです。

【調整法その3】

エリック・クラプトン大先生考案!!
板を入れて固定する方法です。

これなら、問答無用!!
ゼッタイに安心です。
ブリッジの振動もボディに伝わりやすくなるので、音響面でも期待ができます。

トレモロユニットを使う人の調整方法

ストラトの良さは、何と言っても大胆なアーミングだよ!
と言う人は、バネの張力をしっかりと調整しなければ、その効果は発揮されません。

理想的な張力は、ブリッジとボディが平行になる程度の強さです。
又、同じ張力でも、バネの本数を減らしてバネを伸ばした方が、スムーズなアーミング操作ができます。
私の場合は、バネを3本かけにして、スプリングハンガーを目一杯強く締め込んでいます。

安定したチューニングは、摩擦をなくすこと

バネの調整が完璧でも、アームを動かすとチューニングは狂う事は避けられません。
ストラトの場合、弦の張力が変わるとナットとストリングスガイドの2か所で擦れることにより摩擦抵抗が発生します。
そのため、アーミングが終わっても、弦が元の位置に戻りきれないためにチューニングが狂ってしまうのです。

そのために良く行われる方法として、ナットの溝やストリングスガイドの弦が当たる部分に、管楽器のトロンボーンに使われる「スライドグリス」を少量だけ塗るということがあります。
又、柔らかい鉛筆の芯(Bタイプ)を細かい目のやすりで削って粉上にして弦が当たる部分に付けておくという人もいます。

いずれにしても、摩擦抵抗を軽減するための対策なのですが、ギターの弦に油分が付くと弦が死んでしまう(鳴りが悪くなる)ので、日曜大工で使う潤滑油などは使用しない方が良いと思います。

ナットやストリングスガイドを交換する

私の場合は、ナットはフェンダー純正の「ローラーナット」に交換しました。
ストリングスガイドもローラータイプの可動式に交換しています。
ペグも、ロックタイプのものに交換して、かなり安定しました。

すべて自分の手で交換しましたが、ローラーナットはネックを削らなければ取り付けられないので、初心者に方は楽器屋さんに頼んだ方が良いと思います。

おかげで、かなりチューニングが安定して、使いやすいギターになりました。