【前回のお話】
ブラック企業の終わりの始まり…
元々不穏な空気が漂っていた会社ではありますが、1年ほど勤めたくらいでしょうか…。
「終わりの始まり」がすでに始まっていたのです。
異様にヤバイ空気というか、一触即発というか…。
上司同志で牽制のしあいというか、その場に居るだけで胃が痛くなる空間が発生していた時期がありました。
具体的にいうと、週1の罵声の頻度が多くなったり、謎の会議が頻発したりしていました。
事件1 部長クビになる
この会社、女子スタッフは女上司含め全員で一斉に帰るという変なルールがあったのですが、(小学生かよ!という感じですけどね。)部長が私たちより早く帰るのを見たことがありません。
しかし、ある日突然夕方
と言い、帰って行くではありませんか。(私たちも言わされていた帰りの挨拶です。大声でフロア中に聞こえるよう、叫ぶように言います。ヤバイ)
状況を知らない我々は、戸惑いを隠しきれない感じではありましたが、これまでの不穏な状況から、ただ事ではないと誰しもが感じていたことでしょう。
そして、やはりというとかなんというか…。
翌日以降、部長が出社することはありませんでした。
事件2 シングルマザー先輩クビになる
そして、その数日後にシングルマザー先輩も、部長と全く同じ状況で夕方に途中退社し、二度と姿を見せることはありませんでした…。
ザックリ言うと、部長(既婚)とシングルマザー先輩(未婚)の噂が立ち、二人がクビにさせられたのです。
しかもそれを社長にリークしたのがシングルマザー先輩のことを目の敵にしていた女上司説があるから怖い…。
不倫疑惑の理由は、シングルマザー先輩が部長に手作りのバレンタインを渡したからという小学生かよ!(2回目)という理由です。
社長はきっと、社内で不倫は許さない!ということではなく、俺を差し置いて俺のお気に入りに手を出したのかよという怒りでもって部長を責め立てたのだと思います。
シングルマザー先輩は当然否定していましたが(彼氏と子供と温泉に行くという話を嬉しそうに話してくれたこともありました。(万が一その彼が部長だったら超怖いけども))、部長をクビにしてしまったという負い目あったのか、もうこんな会社やってらんねぇという怒りの臨界点が突破してしまったのか、シングルマザー先輩は辞めるという道を選びました。
こんなドブラックな会社でもクビになるまでは続けたいと言って頑張っていたシングルマザー先輩が、この決断をしたということは、よほど許し難い、耐え難い思いがあったのでしょう…。
事件3 課長クビになる
部長とシングルマザー先輩がクビになって、その後まもなく課長も部長同様、夕方に退社しそのまま二度と出社することはありませんでした。
もしかしたら部長よりも課長のほうが先にクビになったのかもしれないのですが、この時期、短期間で上司勢がいなくなったので順序を明確に覚えていないのです。
そして課長がクビになった理由も詳しくは知りません。きっとなにかやらかしたのでしょう。たぶん。そんな男です。
ブラック企業はいきなり給料を下げてくる
そんなこんなで、わずか数日の間に複数人がクビになりました。
ちなみにうちの会社を回していたのは男上司たちです。いなくなったら経営が立ち行かなくなるというのは、誰もが分かることです。もちろんこの後は収益が激減し没落する一方でした。
タイミング的にリーマン・ショック真っ只中で、運営に打撃を与える要素になったと思いますし、Gumblarというコンピュータウイルスが蔓延したことも終わりを加速させる要因となったと言えるでしょう。
※Gumblar
FTPサーバーのIDとパスワードが不正に取得されホームページが改ざんされるというもの。アクセスしたユーザーが感染する。日本国内の大手企業のホームページなどでも被害多数。
不穏な空気もなければ、謎の会議もない。
罵声を浴びせる相手がいないので、罵声は聞こえない。
上司勢がいなくなり、揉め事の原因が無くなった会社は一見平和でした。
私も大嫌いだった課長がいなくなったことで、出社するストレスが軽減しました。(ただしこの一時期のみ)
ですが、金払いの良さがウリであった会社が、収入減により金払いが悪くなったら居る意味がないんです。
しかも唐突に給料を下げてくるんです。
収入が減っても、会社を立て直すために頑張る!とか、恩義を感じる社長に報いる!なんてことはこの会社では感じるわけもなく。
金と権力で従えてきた末路というか…。
金の切れ目が縁の切れ目って本当あるもんですね。
※いやー…過去を思いだしながらブログに書き起しているのですが、ああああ!!こういうことあったなぁ!!!というのが次々蘇ってきて、なんだか怖いです。今更ながら本当すごいところに勤めていたんだなぁ…。