ライフスタイル

【今日は何の日】メートル法公布記念日!共通単位の意味を考える

朝のラジオで

私は、先月から月~金曜日で放射線治療に通っています。
朝、7:30に家を出て、愛車のデミオに乗って30分少々の道程です。
車中はラジオを聴いて過ごしているのですが、何気なく聴いていた民放ラジオで「今日(4月11日)は、日本で『メートル法』が公布された日である」と紹介していました。
『メートル』とは、いわゆる『長さの単位のメートル』です。
ラジオの受け売りになりますが、とても興味深い話だったので、ご紹介します。

単位の話

グローバルな現代だからこそ、世界中で「長さ:メートル」とか「重さ:グラム」というのが共通の単位ですが、昔からそうだったわけではありません。
海外では、長さはフィートやヤード、重さはポンドやオンスという単位があったように、日本では距離は「里(り)」長さは「尺(しゃく)・寸(すん)」重さは「貫(かん)」という単位がありました。

だんなぽん
だんなぽん
一寸法師、百貫デブは、その名残ですね
よめにん
よめにん
今時、百貫デブなんて言う人はいないよ!!

しかし、貿易が発達してきた近代社会では、国によって単位が異なると取引がしにくいということで、共通の単位を導入することになりました。

メートルってどうやって決めたの?

メートルを最初に規定したのは1795年のフランスでした。
地球の子午線全周の長さ(地球の南極・北極を結ぶ円弧)の距離を(計算ですが)測り(赤道の全周分の長さという説もアリ)、その4千万分の1にした長さが「1メートル」と定義づけられたといわれています。
18世紀末の革命後に、世界共通の単位制度の確立を目指したフランスが考案したのが『メートル法』です。
大航海時代に地球規模で交通網が発達するにつれ、国による長さの規定がバラバラだったことで不都合が多くなりました。
この対策に最も熱心だったのが、地球測量の実績をもっていたフランスだったそうです。

日本では1921年(大正10年)の4月11日にメートル法を採用した「改正度量衡法」が公布されました。
それを記念して、4月11日を『メートル法公布記念日』と定められたのです。

スムーズには移行できない

1921年にメートル法を採用したからと言っても、これまでの「尺貫法」をいきなり変更するわけにはいきません。
長さで商売をしている大工さんや呉服屋さんは、「明日から対応しろ」と言われても不可能です。
そこで、「メートル法」の完全移行は無期延期となり、しばらくは「メートル法」と「尺貫法」が混在することになりました。
昭和生まれの人なら、大工用具で「曲尺(かねじゃく:矩尺)」や「巻尺(まきじゃく)」という言葉を知っていると思います。
「尺貫法」は1952年(昭和27年)に「度量衡法」が廃止になるまで使われていたからです。

この傾向は、海外ではもっと顕著です。
アメリカやイギリスでは、距離や長さは、「ヤード」とか「フィート」という言葉が現存しています。
皆さんも、ゴルフやフットボールの中継で聴いたことがあると思います。
飛行機の高度にしても、フィートで言いますよね。
又、速さに関しても、「時速○○キロ」ではなく「○○マイル」という単位を使っています。

よめにん
よめにん
これはナゼなのでしょうか?
だんなぽん
だんなぽん
答えは簡単です。
数の多さです。

ゴルフ場やフットボール場はアメリカやイギリスは圧倒的な多さです。
野球もアメリカが一番盛んな国ですので、ピッチャーの球速もマイルで言います。
同様に、カーレースも車速をマイルで言います。

このように、数の多ければ不自由はありませんので、地域独自の単位は存続していくのです。
特にアメリカでは、紙の大きさも「A4」とか「B4」と言った規格に適合していないサイズがいまだに使われているそうです。
「○○○カン・ファースト」の言葉に代表されるように、某大統領の国はプライドが高く外からの文化を受け入れにくい人種なのかもしれませんね。