高齢者住宅の固定電話は犯罪のカモ
私の両親は、幸いなことに健在です。
しかし、父は昭和3年、母は昭和11年生まれなので、二人ともかなりの高齢者です。
そうなると、心配なのは、振り込め詐欺などの犯罪に巻き込まれることです。
特に、最近では「アポ電」と呼ばれる強盗が話題になっており、犯罪の凶悪化が進んでいるので一層、心配になります。
今日は、そんな話からスタートです。
実家にかかってきた不動産サギの電話
一昨年のことになりますが、実家に不動産サギの電話がかかってきました。
実家では、福島県に別荘(と言うほどのものではありませんが)があり、定期的に両親が出かけていました。
しかし、父親が高齢のため免許証を返納して以来、出かけることが無くなりました。
それならば、売却しようということになり、周囲の物件の販売価格を調べていました。
或る日、父親から連絡があり、「別荘を売ってくれという人が現れた」というので、話を聞きに実家へ向かいました。
父は、得意満面の笑顔で自慢げに答えました。
その価格は、私が調べた5倍以上の値段でした。
周囲のリフォーム済みの物件価格の2倍です。
親戚(甥の奥さん)に「○○信託銀行」に勤務している人がいるので、相談してみました。
すると、スマホ片手にパソコンを操作して、あっという間のに正体を見抜いてくれました。
といって、グーグルアースで建物を見せてくれました。
そこは、マンションと言うか、雑居ビルみたいでした。
彼女(甥の奥さん)が出した見立てを以下にまとめておきます。
①相場より高めの価格で不動産を買い取る話を持ちかける。
②所有者が乗ってきたら、物件価格を正確に評価するために土地の測量を勧める。
(法律的に測量は任意だが、強制的に行うように仕向ける)
③提携している測量業者(詐欺の一味)に測量させることをOKさせる。
④測量する(正確に行うかは不明)
⑤測量した結果、思ったよりも資産がないと嘘をつき、買い取り価格をメチャクチャに下げる。
⑥当然、所有者は売る気が無くなるので、商談は不成立。
⑦測量業者が丸儲け!!
もし、買い取り価格を下げても売るという話になった時に、本当に買うのか難癖をつけて破談にするかは不明。
さすがはプロ!!
ちなみに、HPに記載されたメアドに「どうして相場の2倍の価格で買い取ってくれるのですか?」と問い合わせをしたのですが、未だに返事をいただいておりません。
固定電話を解約
それまでも、実家には「振り込め詐欺」の電話はかかってきたようですが、私の名前が珍しい読み方なので、両親はニセモノだと気付いていました。
しかし、今回のような悪徳セールスについては、見抜けるか否かは本人の資質の問題です。
昔から父は、「おだてられると木に登る性格」でしたので、今回のような「うまい話」がくると、すぐに乗っかるタイプなのです。
訪問セールス(詐欺ではありませんが)でも、何度もひっかかりそうになっていたので、固定電話は解約するように説得しました。
両親も、携帯電話(ガラケー)があるので、固定電話の解約に同意してくれました。
それ以来、振り込め詐欺や悪徳セールスの電話はかかってこなくなったようです。
高齢者にスマホは無理!
かくして、実家の両親はガラケーのみとなりました。
これで安心かと思いましたが、そうでもありません。
固定電話は、電話を掛けたり受けたりする機能しかありません。
電話がかかってくれば受話器を取るだけで会話ができますし、電話を掛ける時は受話器をとれば「ツー」という待機音が聞こえてきます。
あとは、電話番号をプッシュするだけ!
これだけしかありません。
でも、高齢者にはこれで十分なのです。
家にいるだけで外出する機会が少ない高齢者には、マナーモードは要らないのです。
ショートメールも要りません。
動画や写メも不要です。
電話の送受ができれば良いのです。
最近、父親は痴呆症が進んでガラケーの使い方も怪しくなってきています。
今日も着信音が鳴らないというので見に行くとマナーモードになっていただけでした。
その前は、このランプがチカチカしていて消えないというので見て見ると、ショートメールの着信LEDが点滅していただけでした。
その都度、ガラケーを手に取ってみても、これが意味不明!
アンドロイドならすぐに原因がわかりますが、ガラケーはどこを押せばいいのか探すのに一苦労です。
オマケに「二つ折りガラケー」の表示とボタンが
いっそ、ガラケーをやめてスマホにさせるか?
いろんな機能がありすぎるんだよ!
これから、ガラケーは排除される一方なので、お年寄りにはツライ時代になりそうです。
二つ折りで、パカッと開くと受話器を上げた状態になるだけの携帯電話があれば、高齢者にバカ受けすると思うのですが、どなたか開発して下さいませんか?