酢と健康に関するテレビ番組で、酢卵が取り上げられていました。
かなり昔に流行った記憶があり、懐かしさもあったので、今回、トライしてみました。
酢卵の効果
酢卵の効果は、漢方の国である中国で、かなり昔から注目されていたそうです。
もともと、酢は健康に良いことは周知のことですね。
酢の酸味のもとは、酢酸やクエン酸などによるものです。
クエン酸と言えば、レモンに代表されるように疲労回復効果があります。
特に、玄米や麦など糖質とビタミンB1を多く含む食材と摂ると糖質の代謝が高まるので、スタミナがアップする効果も得られます。
この酢を卵などの動物性タンパク質と一緒に摂ると、更にスタミナアップ効果が高まり、効果も早く出ると言われています。
酢卵にすることで、酢の持つ健康パワーが一層増進されるということなのです。
酢卵とカルシウム
健康効果が高い酢卵ですが、殻ごと酢につけて溶かしますから、日本人に不足していると言われるカルシウムを摂取するのには最適な食品になります。
しかし、カルシウムを単体で摂取しても、その吸収率は10~50%程度と低く、カルシウムは人体に吸収されにくい成分と言われています。
吸収しにくいカルシウムを効率よく摂りこむためには、マグネシウムや亜鉛、ビタミンDなどと一緒に摂るのが効果的です。
卵の栄養分には、ビタミンA・B・B2・B6・B12・D・Eや葉酸などの数多くのビタミンや、鉄、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、リンなどのミネラルが含まれているので、卵を殻ごと摂取できる酢卵は、まさに理想的なカルシウムサプリなのです。
卵の効能
予防効果の高いコリン
卵黄に含まれる『レシチン』には、コリンと呼ばれる成分が含まれています。
コリンには脳を活性化する効果があり、コリンを多く摂取すると学習能力が25%も向上したという報告もあります。
コリンが脳を活性化することで、脳の老化防止やアルツハイマー病の予防にも効果があると期待されています。
又、コリンには中性脂肪の量を調整する効果や血圧を下げる効果があるので、血液中のコレステロール値を抑えて脂肪肝の予防にも効果があると言われています。
コリンは、いわゆる『生活習慣病』の予防にも、効果があるとされているのです。
抗酸化作用・アンチエイジング
卵には『メチオニン』と呼ばれる必須アミノ酸が多く、体内の老廃物や毒素は排出させてくれるデトックス効果が期待されます。
又、卵に含まれるビタミン類は、老化の原因となる活性酸素の発生を抑制したり排出する働きがありますので、アンチエイジング効果も期待されています。
更に、卵にはお肌の潤いや弾力をキープするコラーゲンを生成するために必要なアミノ酸が豊富に含まれています。
ですから、卵を摂ることによって、加齢と共に低下していくコラーゲンの働きを活発にしてくれるので、『もっちりお肌』に効果的なのです。

風邪薬の成分
風邪薬のCMで「塩化リゾチーム配合」という言葉を聞いたことがあると思います。
この『リゾチーム』という成分は新生細菌の細胞壁を加水分解する酵素で、人間が摂取することで結果的に免疫力が高まる効果が得られるのです。
このリゾチームは、卵白に0.3~0.4%も含まれているので、卵は風邪薬だけでなく、歯周病予防薬や目薬の原料として活躍しています。
カルシウムの効能
カルシウムは骨を形成するためには不可欠な成分ですが、それ以外にも、人体にとって色々な効能があります。
大腸がんリスク、心血管障害リスクの低下、脂質の腸管吸収の低下および脂質排泄量の増加、血圧の制御などの効果が報告されています。
酢と卵の相乗効果
このように、酢と卵を組み合わせることにより、それぞれの栄養成分を吸収しやすくしたのが、酢卵なのです。
酢卵を飲むようになってから、血行が良くなったという人が多く見られます。
血行が良くなるのは、血管の弾力性が向上して血流がスムーズなることですから、高血圧の改善が期待できます。
血流がスムーズになると、血液に乗って細胞に必要な『栄養』と『熱』が運ばれやすくなりますから、体温が上がり代謝もアップします。
その結果、冷え性や手足のしびれ改善などにも効果があるのです。
代謝が上がれば脂肪も燃焼しやすくなるので、肥満予防やダイエットにも効果が期待できます。
体重が減れば、コレステロールや血糖の値も下がり、血圧も下がりますから、生活習慣病の改善につながります。
ですから、酢卵を飲むと色々な体調不良が改善され、疲れにくくなった、体が軽い、目の疲れが治ったなどの変化を感じる人が多いようです。
酢卵を作ろう!
酢卵は、卵を巣に漬けるだけなのでカンタンです。
①卵を水で洗う。
②卵を良く拭いて乾かす。
③キレイに洗った容器に酢を入れてから、卵を割らないように入れる。
(卵を先に入れると、入れた時の衝撃で殻が割れるかもしれませんので酢を先に入れる)
④殻が溶けるまで冷蔵庫で保管します。
殻が溶けたら完了です。
使う卵や酢によって殻が溶ける日数が異なりますが、早くて4日程度、長くて1週間程度かかる場合があります。
残った皮膜は箸などで破り、取り除きます。
黄身と白身をかき混ぜて、網で裏ごしすれば完成です。
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