アデランスでついに男性用かつらをオーダー!
こんにちは、旦那ぽんです。
前回は、接着式の増毛に移行した話までしましたが、オーダーメイドの人工毛をどんどん廃棄していく増毛法にイマイチ満足できない私は、とうとう「かつら」を作ることを決心しました。

ここまで、数多くの人工毛を廃棄されてきた私ですが、やっと無駄遣いに気が付きました。と言うか、増毛はかつら利用者とは違うんだ!という、変なプライドがあったのかもしれません。
しかし、これ以上の犠牲者(廃棄される人工毛たち)を増やさないためにも、一大決心をしました。
アデランスのスタッフさんも「その方が良いと思います。」と即答してくれました。むしろ「気が付いているんだったら、もっと早くアドバイスしろよ!」って言う感じです。
まあ、アデランスも客商売なので、お客さんの満足最優先ですから、かつらの製作を進めることはしなかったのでしょう。
増毛からかつらへ移行するのは、とうとう最後の扉を開けてしまったという罪悪感にも似た後ろめたさがありますからね。
ちなみに、アデランスのスタッフさんは「かつら」ではなく、「製品」と言います。これも、利用者に配慮したアデランス用語なのでしょう。面と向かって「かつら」と言われると、わかっていても傷つきますからね。
さて、270万円を支払って数多くの犠牲者をだし、最終的にできる製品は2個でした。
では、その工程をご紹介します。
アデランス 男性用かつらの製作工程
【土台作り】
ベースとなる土台を作ります。
100%オーダーメイドなので、顧客の頭の形状にピッタリと合った型をとります。
- サランラップ(クレラップかも?)のようなもので幾重にも頭をラップする。
ちょうど、ツバなしキャップのような感じです。 - 市販のセロハンテープをラップの上に何回も貼り付ける。
ラップがしっかり固くなるまで、かなりしつこく貼り付けていきます。 - 額の生え際に沿ってマジックでマークを付けます。
その位置から、ずーっと頭を1周する線を描きます。 - マジックで書いた線に沿ってハサミでカットし、前後の文字を書きこんで終了です。
【試着】
土台作りから数か月ほど経って、製品が出来上がってきます。
早速試着して調整になります。
私の場合は自毛が残っているので、製品の固定はパチンと止まる5つのヘアピンになりますが、ツルッパの人の場合は両面テープになるそうです。
出来上がった製品を頭にセットすると、実写版ゲゲゲの鬼太郎が引きこもりになったようなバサバサなロン毛状態です。
又、こんなに多くする必要ないんじゃないですか?と思うほど、大量の人工毛が植毛されています。
【調整】
さて、ここからが残酷物語です。
まず、不必要に多く植毛されている人工毛たちの毛をすいていく(本数を減らしていく)作業が始まります。

「すきばさみ」でシャカシャカとカットされていくのですが、ハラハラと落ちていく人工毛たちを見ていると、ピクミンの悲鳴が聞こえてくるようで泣けてきます。
あれよあれよと言う間に、さっきまであった毛量は1/3ほどに・・・
「こんなに減らすのなら、最初から1/3の量で作ってこいよ!ボッタクリでないか!?」と、半ば怒りの感情がこみあげてきました。
更に引きこもりの鬼太郎ヘアーは、みるみるうちにカットされ、最初の長さの1/5もありません。
またまた、「こんなにカットするなら、最初からもっと短く作ってこい!!」と不満がフツフツ・・・
やっとの思いで出来上がった製品は、パンチョ伊東さん(古い人なので、若い人はググってみて下さい)みたいな感じで違和感バリバリ!
でも、これ以上、髪をすかれると、更に損した感じが否めないので、「こんな感じで・・」と言って妥協しました。
できあがった頭を見て、担当の男性スタッフさんが「素敵です」と言ってくれた言葉が、妙に気持ち悪く引っかかって残ったのは、今でもハッキリ覚えています。「素敵」って、男が男に向かって言う言葉ではないですよね~!
今回は、残りのストック分を全部使ったので、後日、もうひとつの製品の調整する予定となりました。
かつらを2個以上同時に作る理由は?
これからかつらを作ろうとする人は、2個以上、同時に作っておかなければ後悔しますよ。1個を修理している時に予備は必要になりますから、必ず2個以上は作る必要があります。
予備が無ければ、修理の間に自頭を晒すことになりますから、「○○さん、ズラだったんですね!」と笑い者になってしまいます。
それが嫌なら、修理から戻ってくるまで「病欠」を決め込むか、スキンヘッドで出社するしかありません。そうなれば、かつらは要らなくなりますけれどね。
私の場合は、2個作ったおかげで、とうぶんは世間を欺けそうです。
でも、メガネの人がコンタクトレンズをしているのと同じと考えれば、罪悪感や羞恥心も薄れるなーっと無理やり納得して、気持ちの整理をつけました。
ところで、かつらって一般のシャンプーやリンスを使ってはいけないんですね。アデランスでは、専用のクリーナーとリンスが販売されていました。それぞれ、1個ずつ購入して帰宅してきました。
この話には、まだまだ続きがあります。
次回は、かつらユーザーの悩みについてお送りします。